今から2年ほど前には南米をバックパック旅行で周っている時期がありました。
バックパック旅行とはあまりお金をかけず自分で荷物を持って旅するというものです。子供の時から南米に興味があった私は、当時7年務めていた会社を辞めて、南米周遊の旅に出ました。
ブラジルのリオで一晩中カーニバルを見て、アルゼンチンのロスグラシアレス公園で氷河の上をトレッキングしたり、チリのイースター島でモアイ像と一緒に並んだり、ペルーのクスコでマチュピチュの山に登ったりとテレビや本でしか見たことがないような景色や貴重な経験を味わうことが出来ました。
そんな中、1番行きたかった場所がボリビアにあるウユニ塩湖です。
そこは日本の四国ほどある広大な塩の湖で、雨季のほんの短い期間しか見ることが出来ない、雨が降った後にだけ出来る天然の鏡張り現象が体験できる場所なのです。
ボリビアは南米でも中心にあって、行くのが難しく、その場所も標高が3000mを超える山々にあるので、慣れてない人が行くと高山病になったりめまいが起きたりします。
そんな悪条件の環境でしたが、なんとかツアーを申し込んで、超絶景の景色を見た次の日のことでした。
夢にまで見た鏡張りを体験できた私は気分も浮かれて、ウユニの街を朝から散策していましたが、そこで見つけた屋台に玉子を小麦粉で包んだものを油で揚げるというローカルフードが売っていました。
ボリビアのような先進国は衛生状態が悪く油もきっと何日も変えてないのだろうし、玉子もいつの物か分かったものじゃありません。
ですが、前日鏡張りを見た私は「何をやっても自分は大丈夫」というような意味のない自身に溢れていましたし、よく見るとお客さんがたくさんいて現地の人にも人気の屋台のようで、きっと食材も早く回るから新鮮なものに違いないだろうと、1つ買ってその場で食べました。
味は玉子入りコロッケのようで衣もサクサクで美味しかったです。
しかし、その夜からお腹が痛くなり、最初はタダの下痢だったのですが、2・3日経っても症状が軽くなりません。むしろ、だんだん下腹部がキリキリ痛くなってきて、熱も出始めました。
きっとこれは、あの時の油か玉子で当たった食中毒です。病院に行く気力もなかったので、宿の人に腹痛の薬を買ってきてもらいそれを飲んでひたすら寝る毎日。
ウユニ塩湖を見た後は、他の街にすぐ移動しようと思ったのですが、それも叶わずベッドでウンウン唸ってばっかりいました。
食中毒になって1週間ほどすると完全でないまでも、少し回復したので、おかゆみたいなものからやっと食べれるようになり、さらにそこから2日ほど経って、次の街へと移動することが出来ました。
この食中毒のおかげで予定してたプランをもう一度考え直さなくてはならなくなり、後半ガラパゴスに行きたかったのですが、それを時間の都合上泣く泣くカットすることになってしまいました。
当時は慣れない生活で肉体も内蔵も疲れていたところ、悪いものを食べたので余計重い症状になってしまったんだと、そこからは気をつけるようになりました。
旅に出たら海外・国内を問わず屋台とかで売ってるチープな食べ物がやたらと美味しそうに見えてつい食べちゃうんですよねぇ^^何故かそういう時って衛生面って気にならない。今までは辛い目にあったことが無いけど、これからは少しだけ気を付けようと思う食いしん坊な私です^^;