海馬とは 記憶との関係などの説明

海馬 健康

本能行動や情動の働きを支配すると考えられている脳の領域が大脳辺縁系です。

海馬と扁桃体はその辺縁系の大きな部分を占めます。

スポンサーリンク

海馬とは

海馬は側頭葉の最深部にあって、その前方に扁桃体があります。海馬は側頭葉に近い方からCA1,CA2,CA3,CA4の四部分に分けられています。

海馬の線維連絡の主経路は側頭葉からCA4近傍の歯状回顆粒細胞に入力(貫通線維)して、歯状回顆粒細胞からCA3錐体細胞に投射し(苔状線維)、CA3錐体細胞はさらにCA1錐体細胞に投射し(シャッファー側枝)、CA1から側頭葉皮質や視床下部に向かう経路となります。

海馬の障害では新しいことを覚えいる記銘の障害と空間認知の障害が知られています。扁桃体は側頭葉皮質、視床下部、海馬などと入出力をしています。

扁桃体の破壊や電気刺激により恐れや怒りなどの情動行動、摂食・飲水などの本能行動が影響されます。

海馬と扁桃体は他の脳領域に比べててんかん発作波をがおこりやすい部位です。

海馬と記憶の関係

記憶が脳のどこでどのようにして行われているのか?

側頭葉の内側に海馬と呼ばれる部分がありますが、こことその周辺が損傷により重度の記憶障害が生じることから、海馬が長期記憶に関与する重要な構造であると指摘されています。

長期記憶のうち宣言的記憶(または手続き記憶)は海馬をふくむ側頭葉内側部がその形成に関与して、情報は感覚連合野などに貯蔵されています。

エピソード記憶はこれらに加えて側頭連合野が関与しています。

また、手続き記憶のひとつである運動スキルは大脳基底核が関与していると言われています。

そして短期記憶は各感覚皮質および感覚連合野が、作業記憶は前頭連合野が重要な役割を担っています。異なる種類の記憶が脳の異なる領域で担っていることが研究で示されています。

宣言的記憶:内容を言葉で説明できる記憶のことです。

エピソード記憶:個人的経験に基づくもので他人とは共有できない記憶のことです。いつ、どこで、どのようにして獲得した情報であるかを説明できる記憶のことです。

手続き記憶:記憶している内容を言葉により説明できないものをこうよびます。例としては運動スキルです。子どものころに自電車の乗り方を覚えると大人になってしばらく乗っていなくても簡単に乗れます。このように身体で覚えた記憶が手続き記憶です。

海馬の萎縮

海馬の萎縮はアルツハイマー型認知症を発症する数年前から始まるとされていて、MRI検査を受けると萎縮の有無を確認することができます。

アルツハイマー型認知症が重症になると海馬の萎縮だけでなく大脳全体の萎縮も進み、脳溝と呼ばれる脳の表面のシワが広くなってきます。

認知症は物忘れから気付くことが多く、今まで日常生活でできたことが少しずつできなくなったり、新しいことが記憶できない、思い出せないなどの症状が現れます。

時間や場所がわからなくなるなどの見当識障害も特徴的です。

海馬を鍛える

きちんと食べることが大事です。

食事の楽しさは食欲を満足させるだけでなく、脳から酸性線維芽細胞増殖因子(aFGF)が脳内に出てきて脳を活性化して学習効果を上げて新鮮な記憶を定着させつ働きがあります。

酸性線維芽細胞増殖因子は脳室の壁を構成している上皮細胞で作られ、食事によって脳脊髄液中に上昇したブドウ糖に反応してこれを放出します。

脳はブドウ糖を唯一のエネルギー源としています。脳の消費するブドウ糖の貯蔵量は約8時間分と言われています。

ゆっくりと噛んで食べることが大事です。

噛むことは歯髄を刺激して、このシグナルが脳に上がっていき視床下部に到着し、脳内にヒスタミンを出させます。ヒスタミンは学習記憶能を有意に増進させます。

しっかりと睡眠を取ることが大事です。

睡眠は記憶の定着を促進する作用が知られています。覚醒中に脳内に取り込まれた情報のうち、重要なものがレム睡眠時に再生され脳内に記憶として固定されます。

適度な運動をすることが大事です。

血流不足が特に弱い神経細胞は大脳皮質や海馬のCA1領域に多く存在しています。運動によって酸素やエネルギーを運ぶ血流を多くことです。

タイトルとURLをコピーしました