横隔膜とは その位置、呼吸との関係など横隔膜についての説明

横隔膜 健康

人間は生命を維持するために呼吸によって外界から酸素をとりいれ、物質代謝の結果生じた二酸化炭素を呼吸によって外界に放出しています。

酸素と二酸化炭素のガス交換を主に行うのが肺であるが、肺の動き(広がったり・縮んだり)を助けるのが横隔膜の働きです。

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横隔膜とは

胸腔と腹腔の堺となる筋性の膜です。胸腔に向かって右が高く、左がやや低いまる屋根状になっています。膜の周辺部は筋からなっていて、中心部は腱膜からなっています。

この膜には大動脈・食道・下大静脈などによって3つの穴(それぞれ大動脈裂孔・食道裂孔・下大静脈裂孔)があります。

横隔膜には頸髄から出る一対の横隔神経が分布しています。神経が麻痺したり、切断されると横隔膜は弛緩して持ち上がり、上下運動が行われなくなります。

横隔膜は脊椎動物のうち哺乳類だけにみられるものです。

横隔膜位置

横隔膜は胸腔と腹腔の境界膜で、大部分が筋繊維からなっており、呼吸筋としての働きをもっています。

横隔膜が収縮すると位置が下がって胸腔は広がって、弛緩すると腹腔内圧に押し上げられて胸腔は小さくなります。このしくみを活用するのが腹式呼吸です。

横隔膜と呼吸

ガス交換に必要な空気の出入りは呼吸筋の運動によって胸郭の拡張・収縮で肺が広がったり、縮んだりすることよって行われます。

吸気は横隔膜の収縮によって横隔膜が下がって、胸郭の前後径が増大すると同時に外肋間筋の収縮によって肋骨が上がり、胸骨を前方に押し出して前後・左右径広がっておこります。

呼気は横隔膜が腹圧の上昇でもとの状態にもどって、肋間筋の収縮が止まると胸郭は自分の重量で下にさがり拡張した肺みずからの弾力性で収縮しよとしておこります。

呼吸困難(息苦しいと自分が感じること)には呼吸筋の働きだけでは不十分となるので、背部・胸部・頸部・頭部・腹部などのいろいろな補助呼吸筋として協力し合っています。

妊婦は胎児のために横隔膜が押し挙げられるため上下運動が妨げられ、鎖骨や肩甲骨を上下させる肩呼吸をします。

横隔膜痙攣

横隔膜が痙攣すると声帯の筋肉が収縮して”シャックリ”がおきます。

横隔膜の痙攣は胃による圧迫で横隔膜が刺激を受けたことが原因となります。

横隔膜麻痺

横隔神経の障害によっておこります。原因のとしては手術によっての損傷・分娩時の外傷・ウィルス感染・肺胸膜の感染症・悪性腫瘍の浸潤などです。

横隔神経が麻痺すると横隔膜が上にあがります。

横隔膜ヘルニア

横隔膜ヘルニアに3つのタイプがあります。

食道裂孔ヘルニア

食道裂孔を通して胃が胸腔内に脱出するタイプです。症状は胃の内容物が逆流して食道炎や胃潰瘍の症状となって発見されるケースが多いのです。

このタイプはほとんどが成人です。レントゲンで食道造影を行えば診断できます。

後側方横隔膜ヘルニア

横隔膜の後側方の部分に胸腔と腹腔の間を自由に通ずる孔(ボホダレク孔)が開いているために起こるヘルニアです。ボホダレク孔を通して腹腔内の結腸や小腸が左胸腔内に脱出がおこります。

そうすると左肺は虚脱して縦隔が右に偏位して右肺が圧迫されます。新生児、乳児では呼吸困難やチアノーゼが現れます。右側では肝臓が腹腔内臓器の胸腔内への脱出を妨げているので発生件数は少ないです。レントゲン撮影で診断ができます。

後胸骨裂孔ヘルニア

胸骨の裏側におこる横隔膜ヘルニアで、左右どちらにでも現れます。小児に現れるのは珍しく、ほとんどが成人に現れます。

大部分が横行結腸が脱出するので、結腸閉塞の症状(腹部膨満・吐く、排便・排ガスがなくなる、腹痛)となります。胸部レントゲン撮影で胸腔内に結腸像をみとめることで診断がつきます。

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