社会保険の成り立ちと仕組み~医療保険、年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険

年金手帳 特集

日本の社会保険制度の成り立ちは、社会保険・社会福祉・公的扶助・公衆衛生及び医療という4つの分野となっています。

この中で社会保険以外の3つは、国の持つ財源により提供されるものです。社会保険の財源は国民からの徴収となっています。

社会保険は基本的に「医療保険」「年金保険」「介護保険」という三つのものがあり、国が国民の生活を保障するという形になっています。

社会保険の意義とは国民がお互いに助け合うということですので、その理念をベースとし、一定の条件を満たしている国民にはこれら社会保険加入及び保険料負担の義務が発生します。

疾病・リタイヤ後の老後生活・介護といった場合に、国や住んでいる自治体から一定額の給付金が提供されるという仕組みになっています。

また、広い捉え方では、医療保険・年金保険・介護保険の3つの他に、雇用保険・労災保険という2つも加えられます。雇用保険は、雇用される側の立場と収入の安定・促進のためにある制度です。

失業した場合には一定期間の給付金が出る失業手当、育児休業給付、介護休業給付、他にも教育訓練給付といったものも、条件により受け取ることが保障されています。労災保険は業務中の事故などによる傷害等を保障する制度となっています。

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パートの社会保険加入について

パートであっても一定以上の収入があれば、配偶者の扶養から外れて社会保険に加入しなければなりません。目安になるのは1年の収入が130万円を超えていることです。

その場合はパートをしている人自身が、国民健康保険と国民年金の保険料を納付しなければなりません。誤解しやすいポイントとして、130万円の計算方法が挙げられます。パートで得られる年収ではないので注意してください。過去に得られた収入ではなく、今後得られる見込みの収入で計算する必要があります。

さらにパート先から支給される交通費なども収入に含まれるので気を付けましょう。配偶者控除では含まれないため、混同して間違える人が少なくありません。

また106万円という金額も目安の一つです。1週間に20時間以上パート先で働いてる場合は、パート先で加入する義務が生じる可能性があります。501名以上の従業員がいることや、1年以上の勤務予定があることなど、いくつかの要件を満たしていると加入しなければなりません。職場が大きな企業の場合は該当するケースが多いです。この場合は当然配偶者の扶養から外れることになるので、双方で手続きが必要になります。社会保険料は給与から天引きされるのが一般的です。

医療保険

医療保険は医療に関する保障を行なうためのもので、保障条件に該当する状態になった場合に金銭的な支えやサービスを受けるために利用されています。

社会保険にも医療に関係する健康保険というものがありますが、医療保険と社会保険は制度上異なる扱いになります。

この2つの保険の主な相違点として運営主体と加入義務の違いがあります。

運営主体の違いとしては社会保険は国や市町村が運営している公的な性質なのに対して、医療保険は民間の独自の業務という扱いになる点があります。このため社会保険は一定の決まりに従って運営されていますが、医療保険は運営販売を行なっている企業が各々異なります。

加入義務の違いは社会保険は強制的に加入する義務があるのに対して、民間の医療保険へ加入の有無や商品の種類の選択を含めて全て個人の判断による任意であることが違いとしてあります。

国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度について
国民健康保険は、昭和33年に制定された国民健康保険法にもとづき運営されている保険制度です。その成り立ちは、戦時体制下の1938年にまで遡ることができます。当時、農村部の住民の多くは、いかなる健康保険にも加入していないのが一般的でした。そ...

また医療保険は企業により商品の内容が異なるので、加入した時に得られる保障内容は保険の種類により異なることになります。

加入を希望する場合は、どのような内容のサービスを受けたいかを把握した上で加入の有無を決定する必要があり、料金や加入条件、サービス内容や給付条件などを総合的に判断した上で加入を決定することになります。医療保険の販売を行なっている会社に申し込む場合は、既往歴や希望する内容などを詳細にまとめた文書を用意することや、他の会社とのサービス内容の比較を行なう方法が有効です。

年金保険

年金保険は、保険会社の商品と、2017年から20歳以上の人すべてが対象になった確定拠出年金があります。

保険会社が行っている年金保険の種類は様々です。積立で行うのか、申し込み時に一括払いにするのかなどの支払い方も選択ができます。また、年金がもらえる年齢になったら(満期になったら)、一括で受け取るか月払いで受け取るかという選択ができます。もらえる金額も異なり、多くは、外貨などでの運用をしています。年金の金額も満期までは確定していないものなどありますので、申し込みする際にはそのあたりを確認する必要があります。

確定拠出年金

確定拠出年金ですが、2017年からすべての人が対象になりました。しかし、月ごとの掛け金は、その人が企業に勤務している会社員なのか、自営業者なのか、専業主婦なのかによって掛け金の金額は異なります。

会社員であっても、会社に確定拠出年金の制度がある場合とない場合でも月々にかけられる掛け金の金額もことなります。保険会社のような一括払いはできず、上限の掛け金の中から自分で、拠出する掛け金を選択し、運用する商品を選びます。

少子高齢化で、社会保障費が膨らんでいくなか、将来の社会保険が今のように保障されるかという不安もあり、自分で年金保険を準備することも大切なことになりつつあります。また、年金保険を行うことで、税額控除を受けれるメリットがあります。保険会社で加入する年金保険は、社会保険料控除の対象になります。ただし、控除される金額には上限があります。

確定拠出年金の場合は、拠出した全額分が控除されます。保険会社の年金保険と確定拠出年金の控除は異なりますので注意が必要です。

介護保険

介護保険とは、高齢化社会がますます深刻化している日本において、医療保険と同じように保険料を支払う義務を求める代わりに、国の保険制度として介護負担を保障するシステムを確立した保険制度であります。

平成12年4月に施行された介護保険法は、ドイツで導入されていた公的介護保険制度を参考にしてシステム化されました。介護保険法の施行によって、国民は40歳以上になると保険料を支払う義務が発生します。

しかしながら、65歳以上になって介護が必要な状態になった時には、わずか1割~2割の自己負担金を支払うことで必要な介護サービスを受ける事が出来ます。また、40歳~64歳の人であっても、指定された特定疾患によって介護が必要とみなされた場合には、サービスを利用することも出来ます。

介護保険の仕組みとしては、介護が必要な状態になった場合には住所地のある市区町村の窓口に介護認定申請を行います。調査員が訪問する認定調査とかかりつけ医の意見書を元に審査会が開かれて要介護認定が決定します。

その内容としては、介護が必要ない「自立」あるいは介護の必要な状態に合わせて「要支援」・「要介護1~5」のランクで認定が決まります。介護度が重い人ほど、保険サービスとして利用できる介護サービスの量が多くなる仕組みです。

実際にサービスを利用する時には、サービス計画書を作成する役割のあるケアマネージャーと相談しながらサービス調整を行います。

労災保険

労働者災害補償保険は一般に労災保険と呼ばれる、社会保険の1つです。その名の通り、労働者の業務上や通勤途上における病気、ケガ、障害、死亡等に対して給付が行われる制度です。

保険給付には業務災害と通勤災害とがあります。給付内容は、以下の通りです(カッコ内は通勤災害の場合の名称です)。

ケガや病気については、直接医療サービスを現物給付される療養補償給付(療養補償給付)、賃金を受けない日が4日以上ある場合に4日目から給付基礎日額の60%が支給される休業補償給付(休業給付)、1年6カ月たっても治らずに傷病等級1級から3級に該当する場合に支給される傷病補償年金(傷病年金)があります。

障害については、ケガや病気が治った後に障害が残った場合に障害補償給付(障害給付)が支給されます。介護を要する状態になった場合には介護補償給付(介護給付)が支給されます。

死亡時には、遺族に遺族補償給付(遺族給付)が支給されます。これは遺族の数によって異なります。また、死亡した労働者の相殺を行う人には葬祭料(葬祭給付)が支給されます。

雇用保険

雇用保険(失業保険)についてはこちらをご参照ください。

雇用保険とは 加入条件や料率、65歳以上の高年齢被保険者の説明
雇用保険は失業後の生活や雇用をサポートするための社会保険制度として知られています。しかし、失業時のサポートだけではなく、何らかの事由での休業時も補償してくれるという一面もあります。雇用保険は、厚生労働省が管理運営を行っており、それら...

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