トゥールビヨンとは

トゥールビヨン 特集

時計の機構の一つとして、トゥールビヨンと呼ばれるものがあります。機械式の、それも相当に高級な腕時計だけに搭載されている機構であり、そもそも電池式やクォーツなどには関係がありませんし、機械式であっても柱時計や壁掛けなど固定式で使われる場合は、いくら高級品であってもそもそもトゥールビヨンと呼ばれる機構を搭載する意味はありません。

では一体このトゥールビヨンと呼ばれる機構は何のためのものなのかというと、時計の姿勢差による重力の影響を補正するためのものです。機械式時計の場合、内部ではゼンマイや歯車などが極めて精密に構成されています。それぞれは極めて小さな部品ながら、当然のこととして重さがあり、姿勢によってその重みのかかり方が異なってきます。

そのため、具体的にいうと、12時の位置を上にして動かした場合と、3時の位置を上にして動かした場合、また6時の位置を上にして動かした場合とでは進み方が微妙に異なってきてしまうのです。これは狂いの原因になります。

これを補正するのがトゥールビヨンです。これで、機械式でも壁に固定して使う場合や、クォーツ式など機械的でない方式により進み方をコントロールしている場合にはそもそも関係がないことが分かっていただけるでしょう。

では次に、トゥールビヨンとはどういう機構なのかということが気になるでしょう。いったいどんな技術を用いて重力の影響を補正しているのでしょうか。重力の強さを測る装置が組み込まれていたりするのでしょうか。

答えは違います。重力測定装置など一切組み込まれていません。ではどういう原理なのかというと、これが実に巧妙な方法です。答えを聞くとああなるほどと思うことでしょうが、これを最初に発明した人物はまさに天才的発想の持ち主であったといえるでしょう。

その答えは、時計の進み方をコントロールしている核心的な内部機構それ自身をを1分間に1回転させるというものです。自分自身を回転させることで、どんな方向から重力がかかっていようとも各部品が受ける重力の影響は均一化されるというのがトゥールビヨンの原理となります。

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クロノメーターとは

クロノメーターとは、精度の高い機械時計のことを指します。その精度の高さから、天文観測や、緯度や経度の観測、航海などで用いられることが多い時計です。

クロノメーターの特徴としましては、ぜんまいを用いているという点です。ぜんまいの動力を一定にする装置が備わっており、ぜんまいを巻き上げる際に動力を保持する機構を備えています。また、温度変化や船などの揺れにも影響を受けにくい構造になっているため、航海用の時計として重宝されているのです。

このように、航海などで使われるものをマリンクロノメーターと呼びます。世界で最初にマリンクロノメーターが製作されたのは1735年のことです。これは経度を測定するためには、正確な時間を知る必要があり、正確な時計が必要とされたからです。それから、マリンクロノメーターは製作されるたびに進化を遂げ、19世紀の初頭にはほぼ完成された高精度の時計となっていたのです。

時計の中でも歴史が古いとされるクロノメーターは、デジタル時計が台頭している現在におきましても、愛好家の間では愛用され、また、ビンテージモデルになりますと、コレクターズアイテムとして、高い価値を持つクロノメーターも存在します。

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