前頭葉についての説明

前頭葉 健康

人の脳は成人では約1300gの重さで、
頭蓋腔(とうがいくう; 頭蓋骨のなかで脳を囲み守る部分)の中にあって髄膜、髄液で保護されています。

脳は大脳、脳幹(間脳・中脳・橋・延髄)、小脳に区分されます。

大脳を大きく分けると前頭葉・側頭葉・頭頂葉・後頭葉・辺縁系となります。
これらは中心溝(ローランド溝)、外側溝(シルビウス溝)、頭頂後頭溝などの明瞭な深い溝で分けられています。

前頭葉は中心溝の前にある部分で身体各部に対応する運動の中枢がここにあります。
右利きの人は左前頭葉下部に運動野と接して運動性言語中枢(ブローカー中枢)があります。
左利きの人では左半球、右半球、両半球にある場合があって一定していないことがあります。

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前頭葉の働き

前頭葉の働きは人が人らしく生きるための判断・思考・計画・創造・注意・抑制・コミュニケーションなどを
行えるようにする高次脳機能(精神「心理」機能)に関与していています。

大脳の皮質下前頭回のブローカー野では発語・書字などの運動性言語に関連します。

前頭葉の障害

大脳の皮質下前頭回のブローカー野が障害されると発声の運動機能は正常であるのに
自発的に話すことができない運動性失語症になります。

大脳皮質上側頭回のウェルニッケ野が障害されると自発的に話すのに文法的に間違いがあったりとか、
話がくどくなる感覚性失語症になります。

病気やケガで前頭葉が障害されると判断・思考・計画・創造・注意・抑制・コミュニケーションなどの機能が低下します。

具体的な例を上げると今まで出来ていた運動ができなくなったり、几帳面な人がだらしなくなったり、
幼稚になったり、自分から率先して行おうという意欲もなくなったりします。

前頭葉の萎縮

前頭葉に萎縮がおこるともの忘れが強くなり、周囲にいる人だけでなく本人もこれに気づき悩むようになります。

進行すると慣れた道でも迷ったり(空間失見当識)するようになります。

人格の変化(優しかった人が怒りっぽくなる)や羞耻心がなくなったり、
徘徊、粗野な行動が目立つようになります。また、言語障害で無言になることもあります。

前頭葉の萎縮の原因としてアミロイドタンパク質が神経細胞に沈着して神経毒性をもたらすもの(神経細胞の死)であるというのが通説です。

前頭葉側頭葉型認知症

脳のなかの前頭葉と側頭葉の神経細胞が少しずつ壊れていくことによる認知症です。
ピック病と呼ばれるとことあります。

初老期に多く見られるが若年での発症もあります。
主な症状は認知症ですが人格変化が強く、粗野な行動や徘徊が目立つようになります。

前頭葉や側頭葉の限局的な萎縮が強くみられます。
死後脳を解剖してみると脳の神経細胞の脱落やピック細胞がみられます。

前頭葉が痛い

「前頭葉が痛い」というのは額のあたりから頭頂にかけての痛みを指していること多いようです。

頻繁に頭痛がおきる、気候により定期的に頭痛がおきるという場合は
何らかの疾病が潜んでいる可能性があります。

今までに感じたことのない痛みがある、違和感のある痛み、しびれやけいれんを伴痛み、
意識が朦朧としたり気を失うほどの痛みがあるときは、くも膜下出血、脳出血、脳腫瘍、髄膜炎など
生命に危険を及ぼす可能性があるので脳神経外科の受診を勧めます。

前頭葉を鍛える

前頭葉は何も考えずただ漫然と日常生活を過ごしていてはほとんど鍛えられません。

会話をするのは鍛える手段の1つです。なぜなら仕事内容や趣味の話で人にわかりやすいよう
言葉をかみ砕いて説明する状態こそが前頭葉に負荷がかかってフル回転させているからです。

あらゆるジャンル(科学・エッセイ・ノンフィクション・推理小説など)の本を
同時期に数冊を並列して読むことで1つのことに凝り固まらないで考えることができる、
前回まで読んだ内容を思い出すなどで脳を使うようになります。

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